About a tumor
腫瘍について

人間と同様、動物もがん(悪性腫瘍)を患い、近年ペットの高齢化が進んでいる中で腫瘍は死因のトップにもなっています。米国の報告では犬の2頭に1頭、猫の3頭に1頭が、がんが原因で死亡しています。

腫瘍には良性のものと悪性のものがあります。イボのようなしこりができたからといって、全てが悪性の腫瘍とも言い切れません。大きさや触っただけでは判断が難しいので、そのまま放置してしまうことも多いかと思います。しかしながら悪性腫瘍の場合は早期診断や治療が必要です。少しでも気になることがあれば、ダイゴペットクリニックへ気軽にご相談ください。

アドバイザー 伊藤 祐典先生

獣医師(画像診断、腫瘍アドバイザー)

【経 歴】
元 岐阜大学動物病院 助教
パル動物クリニック 院長

【学会活動】
獣医内科学アカデミー 講師
日本獣医がん学会 認定医講習会講師、シンポジウム講師
愛知県獣医師会講習会 講師

【執筆活動】
犬と猫の臨床腫瘍学(分担執筆)
がん化学療法実践マニュアル(翻訳)
CLINIC NOTE(連載12回)
Joncol
その他論文複数

岐阜大学動物病院にて助教として勤めた経験と知識を生かして、みなさまに最新獣医療を提供致します。 大学では腫瘍科にて勤務しており、当院においても腫瘍の専門診療を開始致します。
どんなことでもご相談ください。

診療予定

日  時
場  所

予約希望の方は(飼い主様)

診療を希望される方はまずは予約の上ご来院ください。まずは問診を行った後、検査を随時行っていきます。その後、治療方針を飼い主様と話し合いながら決めていきます。気になる点がある方は、お電話にてお問い合わせください。

TEL:0120-09-1351

受付時間:9:00~12:00、16:00~20:00

腫瘍の検査・診療の流れ

腫瘍は良性か悪性のものなのか、またがんでも皮膚腫瘍や乳腺腫瘍などさまざまなものがあります。
まずはどういった症状があり、腫瘍がどのような状態なのか知るために検査を行います。
代表的な検査をご紹介します。

生検(針生検、組織生検)

生検では、針生検や組織生検を行います。

■針生検

細胞診と呼ばれる検査で、腫瘍部分に細い針を刺して顕微鏡で診断をします。
この検査は基本的に麻酔を必要とせず、動物への負担が少なく、リンパ腫や肥満細胞腫などの一部の腫瘍ではこの検査のみでも確定診断することができます。

犬肥満細胞腫

犬低分化型リンパ腫

■組織生検

組織生検は、病変の一部(組織)を切り取り検査する、病理組織学的検査のことを指します。
針生検と比べるとより詳細な情報が得られる利点がありますが、結果が出るまでに時間がかかる(1週間程度)、侵襲性がやや強く、局所麻酔が必要となる場合があるなどのデメリットがあります。

犬の乳腺癌(悪性)

犬の乳腺腫(良性)

画像提供:(株)アマネセル

血液検査

血液検査は体の状態を把握するための検査です。腫瘍による体への影響や、腫瘍によって引き起こされる血液の異常(炎症、カルシウムの異常、低血糖)などの有無を確認します。
また、外科手術が必要な場合、麻酔に耐えられるかなどの術前評価も行うことが可能です。

画像診断(X線、エコー検査)

腫瘍の評価にはX線やエコーを用いた画像診断も行います。 X線検査では骨腫瘍や肺腫瘍の診断を行うことが可能です。また腫瘍の肺などの臓器への転移や浸潤などが確認できます。エコー検査では心臓やお腹の中の腫瘍を診断でき、腫瘍の形やどの臓器に発生しているかを特定することが可能です。

乳腺腫瘍肺転移(赤矢印部分)

膀胱腫瘍(移行上皮癌)

画像診断(CT検査)

上記の検査では判断が難しい場合や、詳細な検査が必要だと診断した場合にCT検査を行います。
X線やエコー検査よりも精度が高い検査が可能となり、腫瘍の発生部位や転移・浸潤を確認することができます。
基本的に全身麻酔が必要となります。

脾臓腫瘍(赤矢印部分)

腫瘍の3大治療

腫瘍の治療は外科手術、放射線、抗がん剤の3つの治療法が主要となっています。
出来る限り動物に負担の少ない方法で、飼い主様と話し合いながら治療方針を決めていきます。

外科手術

手術によって腫瘍を摘出する方法が外科手術です。1度で病変を取り除くことができ、根治できない場合でも症状を緩和してくれます。全身麻酔や痛みによるストレスや、皮膚に傷が付くといったリスクがあります。

放射線治療

高エネルギーX線治療装置を用いた治療方法であり、外科手術が難しい場合や完全に切除できない場合、抗がん剤の効果が期待できない場合に行われます。全身麻酔を複数回必要とし、放射線障害のリスクもあります。当院では、オルソボルテージを用いた放射線治療を行っています。

抗がん剤治療

抗がん剤を使用した治療方法で、副作用が出る場合もありますが麻酔の必要性のない治療です。リンパ腫や外科手術で不完全切除だった場合に効果を期待できます。

腫瘍の緩和療法

治療を行っていくにあたり腫瘍の緩和療法も併用する場合があります。
治療できない場合に行うだけでなく、根治治療と併用する場合もあるのです。
これは痛みの緩和や、腫瘍の治療による副作用を減らすことが目的となります。
主に用いられる療法は以下となります。

モーズペースト

皮膚性悪性腫瘍やや乳癌の皮膚病変、がんの皮膚転移などなどに用いられる薬剤です。皮膚上の悪性腫瘍は出血を繰り返すため、モーズペーストを用いて止血や感染を改善・予防します。

メトロノミック療法

メトロノミック療法は休眠療法と呼ばれる治療方法で、腫瘍の進行を遅らすことができます。
抗がん剤を少ない量で持続的に投与する方法となり、通常の抗がん剤治療に比べ、起こり得る副作用を極力減らすことができます。

高濃度ビタミンC療法

高濃度ビタミンC療法は、点滴で高濃度ビタミンCを取り入れる方法です。
高濃度ビタミンCは、事前に腎臓の機能評価が必要となりますが、化学療法や放射線療法との併用も可能です。
また鎮痛効果や免疫力を上げるなどさまざまな効果を得られます。

代表的な動物の腫瘍

動物の腫瘍として発見される代表的なものが以下となります。
他にも腫瘍の種類はありますが、どの腫瘍もまずは検査を経てから判断をします。

乳腺腫瘍

乳腺腫瘍は、主に雌の犬や猫の乳腺に発生する腫瘍です。犬の乳腺腫瘍は良性と悪性の割合が大体半分ずつと言われています(50%ルール)。しかし、良性と判断されても後で悪性転化する場合もあるので注意が必要です。一方、猫の場合は大半(8~9割)が悪性の乳腺腫瘍となります。早期の避妊手術をしておくことで、予防へと繋がります。

肥満細胞腫

乳腺腫瘍は、主に雌の犬や猫の乳腺に発生する腫瘍です。犬の乳腺腫瘍は良性と悪性の割合が大体半分ずつと言われています(50%ルール)。しかし、良性と判断されても後で悪性転化する場合もあるので注意が必要です。一方、猫の場合は大半(8~9割)が悪性の乳腺腫瘍となります。早期の避妊手術をしておくことで、予防へと繋がります。

リンパ腫

リンパ腫は中高齢の犬や猫に多く見られる腫瘍です。犬では全身のリンパ節が腫れてくる多中心型リンパ腫が8割を占めます。一方、猫では胸(前縦隔)や腸管にできることが多く、ウイルス感染(猫白血病、猫エイズ)が関係していることがあります。また、猫白血病の猫では若年(2~3歳)で発生することがあります。リンパ腫は血液系腫瘍と呼ばれ、全身で発症するため手術による切除は一般的に困難となります。このため主に抗がん剤(多剤併用療法など)による治療が主となります。 25週にかけて投薬していきます。

口腔内腫瘍

口腔内腫瘍は、犬や猫に多く発生する腫瘍で、悪性も良性もあります。口腔内に発生するがんとしては悪性黒色腫、扁平上皮癌、線維肉腫などがあります。口臭が気になったり、口からの出血、よだれが出る、食べ方に変化が現れたら注意が必要です。

鼻腔内腫瘍

鼻腔内腫瘍は、中高齢以降の犬や猫で発生します。悪性腫瘍としてはリンパ腫、腺癌、扁平上皮癌などがあります。 治療としては外科手術が難しい部位なので、放射線による治療が主体となります。腫瘍の種類によっては抗がん剤を行うこともあります。突然の鼻血や、顔の変形などが見られたら注意が必要です。

脾臓腫瘍

脾臓腫瘍は中高齢以降(6~7歳以降)の犬や猫で発生し、悪性のものも良性のものもあります。脾臓腫瘍は症状を示さないことが多く、外見からでは判断がつきにくいため、健康診断などで偶然見つかることも多いです。また、脾臓腫瘍は大きくなって破裂を起こすと、良性・悪性に関わらず致死的な経過を辿るので注意が必要です。定期的な健康診断による早期の発見・治療が勧められます。

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