CT検査
人間では当たり前のように行われているCT検査ですが、近年では動物でも利用されるようになってきました。
動物もCT検査を利用することで、これまでに発見されなかった病気を見つけることができたり、
安全性の高い手術を受けられるようになります。病気の早期発見や、今後の治療計画には大切な検査です。
目次
CT検査とは
CT(Computed Tomography)検査とは、コンピューター断層撮影法のことをいいます。
X線を360度全方向から照射して体内に異常がないか、病巣がないか調べることができる検査です。
メリット①
短い時間の間に広範囲の撮影が可能となります。
メリット②
レントゲン検査よりも鮮明かつ正確な画像となり、3D画像の作成ができます。そのため小さな異変にも気付くことができる検査です。
メリット③
病変の正確な位置を知ることで手術の範囲や手術の難易度が事前に予測可能です。また手術の計画も立てやすくなります。
※ただし、瞬間に撮影できる検査ではないため、動物はじっとしていることが難しくなります。
そのため全身麻酔を行う必要性があります。
造影剤を用いるCT検査
造影剤を用いたCT検査は、造影剤によって血管や血液の流れを調べられるようになります。そのため、レントゲン検査や超音波検査など他の検査では判断が難しい病変も明瞭になり、必要な情報を細かく正確に得られます。より細かい診断が必要な場合に有効な検査といえます。
造影剤を用いるCT検査
CT検査は全身の撮影が可能なため、様々な病気の診断が可能となります。適用可能な病気は以下となります。
・腫 瘍 → 癌・肉腫等
・頭部疾患 → 水頭症、外耳炎・中耳炎、鼻腔内異物、副鼻腔炎
・脊髄疾患 → 椎間板ヘルニア、脊髄軟化症
・胸部疾患 → 肺葉捻転、気管虚脱
・腹部疾患 → 腸閉塞、消化管内異物、捻転、結石
・血管異常 → 門脈シャント
・歯科疾患 → 歯根膿瘍
・整形疾患
臓器のあらゆる方向から見ることができ、細かい部分まで見ることができるため、従来では見つからなかった病気の早期発見もできる可能性があります。またCT検査で正確に病変を知ることで、治療や手術もスムーズになります。
例えば腫瘍であれば他への転移がないか、骨折であればどの骨が折れているのかなど、より詳細な診断が可能です。手術前に行う精密検査の役割や、腫瘍の転移確認など、CT検査は数多くの病変に有効な検査と言えるでしょう。
CT検査の流れ
CT検査を行う際の流れをご紹介します。
検査自体は30~45分程度で終わりますが、まずは検査前に検査予約をお願いします。
STEP1 CT検査予約
通院中の場合は診療時にCT検査の予約をお取りさせていただきます。
他の病院へ通院している飼い主様は、お電話もしくはご来院の上で予約をお願い致します。
飼い主様
来院前に電話にてお問い合わせください。当日CT検査を希望する場合、午前中の診療時間中でしたら検査可能な場合もあるので電話でご確認ください。
ダイゴペットクリニック 豊田中央医療センター
TEL:0565-34-1351受付時間:9:00~12:00、16:00~19:00、土日祝〜18:00まで
STEP2 CT検査前日
人間のCT検査前と同様、動物も安全に麻酔を受けるために絶食と絶水が必要となります。検査前日の21時までに食事を済ませて、21時以降は絶食してください。 絶水は検査当日の朝からお願いします。
STEP3 来 院
予約時間までに来院いただき、診療と検査を行います。 CT検査の前には、麻酔が合うかどうか、一般身体検査・血液検査・レントゲン検査を行います。
STEP4 CT検査
麻酔をしてCT検査を実施します。(無麻酔CTの場合は麻酔なし) 造影剤を用いたCT検査の場合は、血管から造影剤を入れて検査を行います。 体の周りをX線が回転しながら照射を行い、コンピューターで計算して体内の輪切り画像を作成します。この輪切り画像をコンピューター処理することで、3D画像を作成します。
STEP5 検査結果報告
お迎えの際に簡易の報告を行い、詳しい報告は後日となります。数日~1週間ほどで詳しい検査結果報告をさせていただきます。