犬と猫のフードの選び方について|品種や年齢、病気の有無によって選ぶのが大事!
私たち人間が毎日食事をするのと同じように、犬や猫も毎日ペットフードを食べて必要なエネルギーを摂取します。
飼い主の皆様は愛犬・愛猫にあげるごはんは、どのように選んでいるでしょうか。
もちろん「絶対にこれがいい」というものはなく、犬・猫の品種や健康状態、年齢にあわせて個別に調整する必要があります。
今回はフードの選び方に関する考え方をお伝えしていきますので、ご家庭の犬や猫に当てはめて、今一度検討してみてください。
目次
犬の食事について
◆基本的な食事
活動に必要なエネルギーを摂取するため、毎日のメインの食事としてあげることを目的とし、その食事を食べれば栄養素をまかなえるものを総合栄養食と呼びます。
市販のドッグフードには
・ライフステージにあわせたもの(授乳期、成長期、維持期、高齢期など)
・機能性フード(避妊・去勢手術後の肥満対策、皮膚の健康維持、おなかの健康維持など)
・犬種別フード
などがあり、ご家庭の犬に最適なものを選ぶ必要があります。
◆犬にとって必要な栄養素とは?
犬は肉や植物など、様々な食べ物を食べることができる雑食であり肉類だけでなく炭水化物や植物性タンパク質も消化吸収できます。
犬は、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなどをバランスよく摂る必要があります。
◆年齢で変わってくる必要な栄養素について
年齢の要素は重要で、成長期(おおよそ1歳まで)は維持期(1歳から6~8歳ごろまで)と比べてビタミンやミネラル、タンパク質が多く必要な一方で、高齢期(6~8歳以降)は運動量や代謝が低下するためカロリーを抑えなければいけません。
また肥満を防ぐため、パッケージに記載された量を目安として調整してごはんをあげるようにしましょう。
猫の食事について
◆基本的な食事
子猫のときには肉と魚の両方を与えるようにしましょう。
基本的には犬と同様ですが、猫では選り好みが激しい傾向もあり、ベストなフードを見つけるのに苦労する飼い主さんも多いかと思います。
日ごろ一般的に購入できるおやつなどをあげていると思いますが、動物病院では低アレルゲンのものやミネラルを調整したものも取り扱っています。
◆猫にとって必要な栄養素とは
猫は肉食動物であり、動物性タンパク質や脂肪、ビタミンAやタウリンなどの栄養素が必要です。
猫は犬とは異なり、炭水化物を消化するのが苦手なため、フード中の炭水化物は最小限に抑える必要があります。
また猫は、特にタウリンといった特定のアミノ酸を必要とするため、タンパク質や脂質、ビタミンA、ビタミンB群、アルギニン、アルファリノレン酸などがバランスよく含まれたフードを食べる必要があります。
食事のカロリー計算について
愛犬や愛猫の1日に必要なごはんのカロリー計算をする際の方法として、RERとDERという方法があります。
RERは、犬や猫が安静にしている状態で1日に必要なカロリーを推定するために用います。
一方、DERは犬や猫の年齢、体重、性別、健康状態、活動レベルなどの要素を考慮して、その子の今の状態に合わせた時の1日に必要とするカロリーを推定するために用います。
動物の活動レベルが高い場合や、妊娠や授乳期の場合は、DERは増加することがあります。
ただし、DERはあくまでも推定値であり、動物の健康状態や活動レベルに応じて調整する必要があります。
◆RERの計算方法
飼い主さんでも簡単に犬や猫のRER(犬や猫が安静にしている状態の時に1日に必要なカロリー)を計算できる式があります。
RER = 70 × (体重(kg)の0.75乗)
計算機を使うと簡単に計算ができ、計算する際の順番は、体重×体重×体重=√√×70の順で電卓を押していくとRERを出すことができます。
例えば5kgのトイプードルの場合でのRERは
5×5×5=√√×70→234キロカロリー
となります。
◆DERの計算方法
DER(犬や猫の今の状態に合わせた時の1日に必要とするカロリー)はRERに犬や猫の今の状態に合わせた活動係数をかけることで出すことができます。
DER = RER × 活動係数
また、例えば5kgのトイプードルの場合で避妊・去勢をしている成犬のDERは、RERの計算をもとに
234キロカロリー×1.6→374キロカロリー
となります。
療法食
獣医師が犬の病気を治療する目的で処方するフードを療法食と呼びます。
病気の種類によって適したフードは変わってくるため、様々な療法食が存在します。
具体的には、尿路結石をつくりにくくするもの、血糖値が上がりすぎないようにするもの、腎臓に負担をかけないようにミネラルバランスを整えたものなどがあります。
まとめ
犬や猫は、品種や年齢、病気の有無によってその都度適したフードを選ぶ必要があり、ずっと同じフードを与えていればよいわけではありません。
どのフードがよいかわからない場合は、お気軽に獣医師までお尋ねください。
また、種類によっては小分けのサンプル食をお渡しできます。
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