犬と猫の混合ワクチンについて
ご家庭の犬や猫が病気にかかってしまうことを未然に防ぐためには、ワクチン接種が有効な手段になります。
その中でも、複数のワクチン成分を1回の注射でまかなえるものを混合ワクチンと呼びます。
今回は、犬と猫の混合ワクチンについて、接種することで予防できる病気や、ワクチンの種類などについてお伝えします。
目次
混合ワクチンのメリット
混合ワクチンを接種することで、様々な病気を予防できます。
混合ワクチンの成分は、コアワクチンとノンコアワクチンに分けられます。
コアワクチンとは、世界中で感染が認められる重度の致死的な感染症から動物を守るためのものです。
ノンコアワクチンは、住む地域や状況に応じて接種を選択できるもので、混合ワクチンではコアワクチンとともに1回の注射で接種できます。
◆犬の混合ワクチンの種類
◆猫の混合ワクチンの種類
ワクチンの種類
混合ワクチンは、コアワクチンのみ、ノンコアワクチンのみ、あるいはコアワクチンとノンコアワクチンとの組み合わせにより、いろいろな製品が販売されています。
年齢や飼育環境に合わせて、最適なワクチンの種類をご提案させていただきます。
接種スケジュール
子犬や子猫に対しては、コアワクチンを複数回(初回は6~8週齢、その後は4週ごとに合計3回連続で)接種します。
それ以降は犬・猫ともに1年に1回のワクチン接種を推奨しています。
注意点
今までワクチン接種後に下記記載のアレルギー症状が出た経験がある、最近元気や食欲がない、現在病気を治療中といったことに該当される場合は、ワクチン接種前に獣医師までご相談ください。
また接種後30分は、よく様子をみてあげてください(アレルギー症状は接種後24時間以内に起こることが多いといわれています)。
症状がでた際は動物病院までご連絡ください。
ワクチン接種後に出る主なアレルギー症状
・30分以内に起こるもの
アナフィラキシーショック(呼吸困難、チアノーゼ、ショック状態)
・24時間以内に起こるもの
顔の腫れ、皮膚のかゆみ、嘔吐、下痢、発熱、元気消失、虚脱等
※呼吸困難も遅れて出てくることもあります。
また、特に猫では、まれではありますがワクチンを接種したところにしこりができることがあります(ワクチン関連肉腫)。
※ワクチン関連肉腫について
ねこちゃんにワクチンを接種した場合、ごく稀にそれが刺激となって腫瘍(肉腫)ができることがあります。
そのためにワクチン接種後はその部位にしこり等ができていないかどうかを注意する必要があります。
しかしながらその発生率は、1000頭に1頭から10000頭に1頭の確率です。
ワクチン接種をしなかった場合の感染症による死亡率と比べるときわめて低いため、ワクチン接種の重要性は変わるものではありません。
なお接種当日は激しい運動を控え、お散歩はトイレ程度の簡単なものにとどめておきましょう。
シャンプーは接種1週間後から可能です。
ワクチン接種にはこれらの副作用が見られる場合がありますが、接種しなかった場合に感染症によって死亡する確率と比べると、はるかに低いものです。
ご家庭の犬・猫の健康を守り続けるためにも、積極的なワクチン接種をご検討ください。
★お知らせ★
当院では、併設のトリミングサロンご利用後お迎えまでの間や、ペットホテル中に各種予防(混合ワクチン、狂犬病、フィラリア検査)を行うことができます。待ち時間がないので、お忙しい方にもお勧めです。ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。
豊田市で動物病院をお探しの方はダイゴペットクリニックへお越しください。(岡崎市、日進市、名古屋市名東区にも分院があります。)
また、ダイゴペットクリニックでは1月~3月12日まで冬の健康診断キャンペーンの実施をしています。ご予約受付中ですので、ご希望の方はご連絡ください。
(豊田中央医療センターと岡崎大和院では平日のみの実施、日進オハナ院と名古屋名東院では平日と土日祝で実施しています。)
※記事作成当時のエビデンスに基づくもので最新のものと異なる可能性があります。