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知らないと危険!犬と猫の正しい抱き方と避けるべき抱き方

愛犬や愛猫を抱きしめたいという気持ちは、飼い主様なら誰もが感じるものではないでしょうか。しかし、「この抱き方で合っているのかな?」「どうして嫌がるのだろう?」と悩むこともありますよね。
正しい抱き方を知ることで、犬や猫に安心感を与え、より信頼し合える関係を築くことができます。

今回は、犬や猫が快適に感じる抱き方のポイントをご紹介します。

なぜ正しい抱き方が大切なのか

犬や猫を正しく抱くことは、安全と快適さを守るだけでなく、飼い主様との信頼関係を築くためにもとても重要です。不適切な抱き方をしてしまうと、犬や猫にストレスを与え、場合によっては思わぬ事故やケガを引き起こしてしまうことがあります。

特に、成長期の子犬や子猫、高齢の犬や猫は骨や筋肉がデリケートで、より注意が必要です。

 

犬の正しい抱っこの仕方

愛犬を抱っこする際は、体をしっかり支えて安心感を与えることが大切です。
基本的な方法としては、片手を犬の胸の下に入れ、もう片方の手でお尻を支えます。そして、犬の体を自分の体に寄せるようにして安定感を持たせましょう。

<小型犬の場合>
両手で胸とお尻をしっかり支え、自分の胸に寄せるように抱き上げます。軽い力で持ち上げられるため、安定感を意識するとよいでしょう。

<中型犬・大型犬の場合>
中型犬や大型犬は抱き上げ方に工夫が必要です。
まず、犬の横に立ち、片手で胸の下を支え、もう片方の手で後ろ足の付け根を支えるようにして持ち上げます。このとき、腰や足を無理に引っ張らないように注意しましょう。
大型犬の場合は無理に抱き上げず、膝をついて寄り添ったり、地面の高さで触れ合ったりする方法がおすすめです。

 

猫の正しい抱っこの仕方

猫を抱っこする際も、安定感が大切です。
基本的な方法としては、片手で胸を支え、もう片方の手でお尻をしっかりと支えながら、体を自分の胸に寄せます。この姿勢は猫に安心感を与えるだけでなく、抱っこ中の動きを抑える効果もあります。

<臆病な猫の場合>
臆病な猫の場合は急な動きを避け、ゆっくりと優しく接することが大切です。
また、無理に抱っこしようとせず、信頼関係を築いてから抱き上げることがポイントです。

<活発な猫の場合>
活発な性格の猫は、長時間の抱っこが苦手なことがあります。短い時間で抱き、すぐに地面に戻してあげるとストレスを減らせます。
抱っこが終わった後は、お気に入りのおもちゃを使って一緒に遊ぶ時間を作るのもよい方法です。

<高齢の猫の場合>
高齢の猫は、関節や筋肉が弱くなっている可能性があります。そのため、体全体をしっかりと支えるように抱っこすることが重要です。
持ち上げる際にはゆっくりと行い、負担がかからないように注意しましょう。

 

避けるべき抱き方と危険性

犬や猫を抱き上げる際、不適切な方法は体への負担やストレスを引き起こすだけでなく、場合によってはケガにつながる可能性があります。

<犬の場合>
前足だけを持って抱き上げると筋肉や関節に過度な負担がかかるため、避けましょう。また、首や尻尾をつかんで持ち上げるのも厳禁です。そうした抱き方は、犬に強い痛みを与えたり、深刻なケガを引き起こしたりする恐れがあります。

さらに、犬を逆さまにする行為や必要以上に強く抱きしめることも危険です。内臓や呼吸器に負担がかかり、恐怖心やストレスを与える原因になる可能性があります。

<猫の場合>
猫の場合も、手足や尻尾をつかんで持ち上げるのは避けてください。筋肉や関節を傷めるだけでなく、不安や恐怖を感じて攻撃的になることがあります。
また、仰向けに抱くことも注意が必要です。多くの猫は仰向けの姿勢を不安に感じやすく、ストレスやパニックの原因になりかねません。

 

病院への相談が必要なケース

愛犬や愛猫を抱っこした際、以下のような普段とは異なる反応や症状が見られた場合は、早めに動物病院へ相談することが重要です。

急に鳴き声を上げる、または攻撃的な行動を取る
特定の部位に触られると痛がる様子を見せる
抱っこ後に歩き方が不自然になる
普段と異なる姿勢を取り続ける
食欲や活動量が急に低下する

 

まとめ

正しい抱っこを心がけることは、犬や猫の体の負担を減らし、安全に楽しく触れ合うための大切なステップです。

しかし、どんなに気をつけていても、思いがけない事故やトラブルが起こることはあります。抱っこしたときに普段と違う反応が見られた場合や、健康面で少しでも気になることがあれば、迷わず動物病院に相談しましょう。

また、定期的な健康診断の際に、抱っこの仕方について獣医師にアドバイスをもらうのもおすすめです。大切な愛犬や愛猫と、これからも安全で幸せな時間をたくさん過ごしていただければと思います。

 

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