放射線治療について
放射線治療は、手術、化学療法(抗がん剤治療)と並んで、がんの3大治療法の1つといわれ、人の医療では一般的に利用されています。
利用できる施設は限られますが、動物でも人と同様に、がんの治療に応用されています。
今回は放射線治療について解説していきます。
ご家庭の動物ががんになってしまった場合、選択肢の1つとして、ご検討ください。
目次
放射線治療とは
放射線治療とは、高エネルギーのX線を発生させる装置を用いて、がん細胞に放射線を照射し、病変の周りの組織を温存しながら、がん細胞を死滅させる治療法です。
手術と同じく、部分的な病変を治すための治療ですが、手術と比べて侵襲性が少ない(体を傷つける必要が少ない)というメリットがあります。
また、適切な治療スケジュールを組み、後述する放射線障害が重度でなければ、生活の質(QOL)が保たれやすいことも利点の1つです。
目的・用途
放射線治療は、外科切除が難しい(あるいは完全に切除できない)場合、抗がん剤の効果が期待できない場合に選択されます。
また、手術や化学療法と組み合わせて用いることで、治療を進めることもあります(集学的治療)。
さらに、がんの完治が期待できない場合にも、痛みや続発する症状(呼吸困難、排便障害、摂食障害など)を和らげるために応用されています(緩和的放射線治療)。
注意点
放射線治療は通常、1回ではなく間をあけて複数回行うため、定期的な通院(あるいは入院)が必要です。また、適切な場所に放射線を当てるために、鎮静または全身麻酔をかける必要があります。
さらに、放射線を当てるため、様々な異常(放射線障害)が起こる可能性があります。
ただし、正常な細胞はがん細胞とくらべて放射線の影響を受けにくいとされています。
ダイゴペットクリニックの治療について
ダイゴペットクリニックでは、豊田中央医療センター(本院)に放射線治療装置を設置しています。
普段岡崎大和院、日進オハナ院、名古屋名東院を受診されている方も必要に応じて放射線治療をご提案させていただきます。
治療の際には、動物の状態にもよりますが、週1回の照射で4~6週間の通院をお勧めしております。
ご家庭の動物に対して最適な治療法を選択するためにも、ご希望の際はお気軽に獣医師までお尋ねください。
★お知らせ★
セカンドオピニオン
当院では随時セカンドオピニオンの受付を行っております。
治療法などについて疑問・不安がある際はいつでもご相談ください。
腫瘍科特別診療
当院では腫瘍科診察に力を入れております。腫瘍科アドバイザー、獣医腫瘍認定医が在籍していますので、普段飼っておられるわんちゃん、ねこちゃんにおいて、ご心配な点がありましたら是非診察にお越しください。
健康診断キャンペーン
また、ダイゴペットクリニックでは1月~3月12日まで冬の健康診断キャンペーンの実施をしています。ご予約受付中ですので、ご希望の方はご連絡ください。
(豊田中央医療センターと岡崎大和院では平日のみの実施、日進オハナ院と名古屋名東院では平日と土日祝で実施しています。)
※記事作成当時のエビデンスに基づくもので最新のものと異なる可能性があります。