CLINICAL DEPARTMENT

診療科別

DAIGO PET CLINIC

犬と猫のくしゃみについて┃原因や受診が必要なケースを解説

犬や猫も私たち人間と同じように、くしゃみをすることがあります。ただ、その頻度や状況によっては、どの程度なら様子を見るべきなのか、またはすぐに動物病院で診てもらった方がいいのか迷われることも多いかと思います。
愛犬や愛猫が健康であるかどうか、くしゃみ一つでも心配になるのは当然のことです。

今回は、犬や猫のくしゃみの原因について詳しくお伝えし、どのような場合に動物病院を受診すべきか、目安となるポイントを解説します

犬と猫のくしゃみ|見守るべきか、受診すべきか?

くしゃみには、大きな心配がいらない場合と、すぐに動物病院で受診が必要な場合があります。

<軽度で一過性のくしゃみの場合>
もし犬が数回くしゃみをしても、元気や食欲に変化がない場合は、においや気温差、埃などが鼻粘膜に一時的な刺激を与えたためと考えられます。
こういった一過性のくしゃみが繰り返されなければ、大きな心配は必要ないでしょう。

<症状が続く場合>
くしゃみが頻繁に続いたり、くしゃみに加えて鼻水や鼻血、いびきが出るようになったり、元気や食欲が落ちている場合は注意が必要です。こういった症状が見られたときには、すぐに動物病院での診察をおすすめします。

 

犬のくしゃみの主な原因

・アレルギー
犬も人間と同じように、花粉やハウスダストに対するアレルギーを発症することがあります。特に春先にくしゃみが増える場合は、アレルギーの可能性があります。

・ケンネルコフ(犬の風邪)
ケンネルコフは、犬に起こる風邪のような病気です。特に子犬では、咳や鼻水など、風邪に似た症状が見られることが多く、この病気が疑われます。

ケンネルコフについてはこちらで解説しています

・鼻炎
細菌やウイルスが原因で、鼻腔内に炎症を引き起こす病気です。進行すると副鼻腔炎を伴い、症状がさらに悪化することがあります。

・歯周病
歯周病が進行すると、歯の根元にある細菌が鼻腔に波及し、くしゃみの原因になることがあります。口腔ケアが重要です。

口腔ケアについてはこちらで解説しています

・鼻腔内腫瘍
鼻の中に腫瘍ができると、鼻炎に似た症状を引き起こし、頻繁にくしゃみをするようになります。
特に鼻血を伴うことが多いため、くしゃみとともに鼻血が見られた場合は、腫瘍の可能性を考慮し、すぐに動物病院での診察が必要です。

鼻腔内腫瘍についてはこちらで解説しています

*逆くしゃみ
逆くしゃみ(リバーススニーズ)は、犬に時折みられる現象で、一時的に刺激物やストレスなどで鼻や喉の奥が刺激されることで起こります。通常のくしゃみとは異なり、空気を鼻から*外に吹き出すのではなく、強く吸い込む動作が特徴的です。
短時間で収まることが多く、通常は無害で治療の必要がない場合が多いですが、頻繁に発生したり、長時間続いたりする場合は獣医師の診察を受けることをおすすめします。

 

猫のくしゃみの主な原因

・猫風邪
猫風邪は、ウイルスなどが原因で起こる風邪のような病気です。特に子猫や高齢猫では重症化しやすいですが、ワクチン接種で予防することが可能です。
くしゃみの他に、目やにや鼻水が増えることが特徴です。

・クリプトコッカス症
クリプトコッカスは自然界に存在するカビの一種です。このカビを猫が吸い込むと、鼻にしこりができたり、目の周囲が腫れたりすることがあります。
また、くしゃみが頻繁に出ることも特徴です。
特に、基礎疾患を持っている猫では注意が必要です。

・アレルギー
猫も、犬と同じように、花粉やハウスダストなどのアレルゲンによってアレルギー反応を示すことがあります。季節によってくしゃみが増える場合は、アレルギーの可能性を考えてみるとよいでしょう。

・鼻腔内腫瘍
犬と同様、猫でも鼻腔内腫瘍が発生することがあります。顔の変形鼻血を伴うことがあります。猫ではリンパ腫が多く発生します。

 

予防と日常のケア

愛犬や愛猫が健康で過ごせるよう、くしゃみの予防には日常のケアが欠かせません。まず、部屋の掃除をこまめに行い、空気の入れ替えをすることで、埃や花粉が溜まらないようにしましょう。これにより、鼻への刺激を減らすことができます。

また、日頃のブラッシングもとても大切です。ブラッシングをすることで、毛に埃や花粉が付着するのを防ぎ、さらに毛の絡まりや抜け毛の管理にも役立ちます。くしゃみの原因となるアレルゲンの影響を最小限に抑えることができるでしょう。

さらに、ワクチンで予防できる病気もあります。特に、猫風邪などの感染症はワクチンによって防ぐことが可能です。動物病院で相談し、必要に応じてワクチン接種を検討することをおすすめします。

ワクチンについてはこちらで解説しています

 

心配なときは動物病院へ相談を

健康な成犬や成猫が時々くしゃみをする程度であれば、特に大きな心配は必要ないことが多いです。
しかし、高齢の犬や猫、または子犬や子猫、さらに基礎疾患を持っている場合は、くしゃみが何か深刻な病気のサインであることも考えられます。

「なんだか時々くしゃみをしているな…」と感じたら、早めに動物病院に相談してみると安心です。早期に診察を受けることで、万が一のトラブルも未然に防ぐことができるかもしれません。
愛犬や愛猫の健康を守るために、気になることがあればすぐに獣医師に相談することをおすすめします。

 

■愛知県の豊田市、岡崎市、日進市、名古屋市名東区で動物病院をお探しの方はダイゴペットクリニックへお越しください!
豊田中央医療センターの病院案内ページはこちら
岡崎大和院の病院案内ページはこちら
日進オハナ院の病院案内ページはこちら
名古屋名東院の病院案内ページはこちら

※記事作成当時のエビデンスに基づくもので最新のものと異なる可能性があります。