投薬方法について
動物が病気になってしまったとき、その病気を治療するため、動物病院で薬を処方された経験がある飼い主さんも多いかと思います。
一概に「薬」といっても、その形や投薬方法は多岐にわたります。
今回は、薬のタイプ別に特徴を説明したうえで、ご自宅で飲み薬を与える際の投薬方法についてお伝えします。
目次
薬のタイプとその特徴
・飲み薬:飲み薬は、錠剤、粉、カプセル、シロップに分けられ、飼い主さんがご自宅で投与できる利点があります。
また、錠剤にはフレーバーがついたチュアブルタイプ(嚙み砕いて飲み込むもの)もあります。
・外用薬(点眼薬/点鼻薬/点耳薬、塗り薬):皮膚や粘膜に直接塗ったり貼ったりして使用する薬を外用薬と呼びます。
点眼薬/点鼻薬/点耳薬は、部分的(局所的)な病気(結膜炎や外耳炎など)に効果を示します。
塗り薬は皮膚の病気(皮膚炎、外傷など)に対して使用します。
・注射薬:注射する場所によって、皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射などに分かれます。飲み薬よりも速効性に優れています。
飲み薬の投薬方法と注意点
飲み薬の与え方として、①普段の食事に混ぜる、②投薬補助食品を利用する、③直接口の中に入れる、といった3つの方法が挙げられます。
①で飲み込んでくれるようであればよいのですが、警戒したり食欲がなかったりすると、食べてくれないケースもあります。
その場合は②を試してみましょう。
それでも難しい場合は、③の方法にチャレンジしてみましょう。水で溶いた粉薬やシロップは、スポイトやシリンジを使って犬歯の後ろのスペースに流し込みます。
錠剤やカプセルの飲ませ方については、以下に具体的な方法やコツを記載したので、参考にしてください。
錠剤やカプセルの与え方
飲み薬を与える際には、動物が動いてしまわないように、動物を横向きにして体を密着させます。
小さな犬や猫では、タオルやネットで包んであげると落ち着いてくれることがあります。
錠剤やカプセルの場合、片方の手の人差し指と親指で上顎をつかみ、上顎を持ち上げます。
その後、動物の頭を少し上に向けて、もう片方の手の中指で下顎を押し下げ、親指と人差し指でつかんだ薬を喉の奥に落とし、すぐに口を閉じます。
このとき、喉を優しくなでてあげると飲み込みやすくなります。
どのような薬であっても、獣医師から指定された投与量や投与間隔、投与日数を守って与えてください。
また、ご家庭での投薬が難しい場合は、お気軽に当院獣医師までご相談ください。
薬の種類の変更や、上手な薬の与え方など、その子の状況に合わせて、より良いご提案をさせていただきます。
豊田市で動物病院をお探しの方はダイゴペットクリニックへお越しください。(岡崎市、日進市、名古屋市名東区にも分院があります。)
※記事作成当時のエビデンスに基づくもので最新のものと異なる可能性があります。