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DAIGO PET CLINIC

エキゾチックアニマルの爪切りについて|無理をしない、ストレスを与えないことが大事!

エキゾチックアニマルとは、犬・猫を除くペットのことを指します。
これらの動物にも爪切りが必要なことをご存じでしょうか。
エキゾチックアニマルの爪が伸びすぎてしまうと、うまく歩けない、あるいは物をつかめなくなるなどの支障が生じることがあります。
今回は当院でよく爪切りについてご相談いただく、ウサギ、ハムスター、フェレット、ハリネズミ、モモンガ、モルモット、鳥類について、やり方や注意点などを解説します。

◆過去の記事では犬や猫の爪切りについても解説しています。
「犬・猫の爪切りについて」の記事はこちらから

エキゾチックアニマルの爪切りの重要性

犬や猫でも爪を定期的に切らないと、足がすべってしまったり、カーテンなどに引っかかってしまったりすることがあります。
エキゾチックアニマルは犬や猫よりも動き回ることが多いため、特に爪のケアをしっかりと考えてあげましょう

また、爪切りをするには動物を保定(動かないように押さえること)しなければいけませんが、保定自体がストレスになり、体調を崩してしまう可能性もあります
まずは動物との信頼関係を構築して、なるべくストレスをかけないように実施しましょう

エキゾチックアニマルの爪切りのやり方と注意点

・ウサギ

仰向けに保定し、爪の血管(ピンク色の部分)の少し上まで切ります。
横向きに保定する際には、ウサギの頭を脇の下に入れると、より大人しくしてくれます。
血管を切ってしまうと出血し痛みを伴うので、あまり無理をしないようにしましょう。

・ハムスター

ハムスターは一般的に、回し車で十分に運動していれば無理に爪を切る必要はありませんが、それでも爪が伸びてしまう子もいます。
ご自宅でされる場合は、背中を片方の手でつまみ、噛みつかれないように気をつけながら、もう片方の手で血管の少し上まで切ります。
ただし、ハムスターは捕まえられることに激しく抵抗するため、難易度は高くなります。

・フェレット

保定する人と爪を切る人の2人がかりで爪を切ることが理想的です。
まずはフェレットの首を後ろからつまみ、宙づりのようにします。
このとき、おやつなどを利用すると、よりおとなしくしてくれます。
もう一方の人は片手でフェレットの手を持ち、もう片方の手で血管を傷つけないように爪を切ります。

・ハリネズミ

ハリネズミは背中がトゲで覆われていて、危険を感じると丸まってしまうため、保定が困難です。
メッシュ状のもの(ザルや洗濯ネットなど)に入れると、穴から爪を出してくれるので、ストレスを与えずに切ることができます。

・モモンガ

モモンガは神経質な動物なので、保定に対して激しく抵抗する場合があります。
ご自宅では、タオルで全身を包み込んで安心させ、1日1~2本ずつ切るのがよいでしょう。
モモンガは夜行性のため、昼間の寝ているときに切ってあげると爪切りを行いやすいです。

・モルモット

モルモットは比較的温和な性格ですが、爪切りに抵抗する個体もいます。
膝の上でお腹が見えるように抱きかかえ、血管を傷つけないように爪を切ります。
体毛によっては爪が黒い種類もいるので、切りすぎないように注意が必要です。

・鳥類

ご自宅では、人差し指と中指で首の根元を押さえ、親指と薬指は足の横に添え、もう片方の手で爪を切ります。
このとき、胸の部分を押さえつけると呼吸ができなくなってしまうため、気をつけましょう。

◆爪切りをしていて出血してしまった場合について

爪切りをしていて出血してしまった場合は、初めに止血をすることが大切です。
まずは出血を止めるために、爪の切れた場所に圧迫をかけて止血します。
ティッシュやガーゼなどで覆い爪先を横から軽く圧迫し止血します。
爪は出血が止まりにくいので再び出血した際は再度止血を行いましょう。
それでも出血が止まらない場合は病院へご相談ください。

まとめ

ここまで動物種ごとに爪切りのやり方や注意点をお伝えしましたが、特に大事なことは「無理をしない」、「ストレスを極力与えない」という点です。
エキゾチックアニマルは犬や猫にくらべて小さく、神経質なことも多いため、飼い主さんとの信頼関係が出来上がっていないと思わぬ事故につながってしまう可能性もあります
もし、ご自身で爪切りを行うことが難しい場合は、お気軽に当院へご相談ください。

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また、ダイゴペットクリニックでは普段のエキゾチックアニマル診療に加えて、定期的にエキゾチックアニマル専門医による特別診療を行っています。
普段飼っておられるウサギ、フェレット、ハムスター、ハリネズミ、小鳥、爬虫類(トカゲ・ヘビその他)、両生類(カエルその他)などのペットで、ご心配な点がありましたら是非診察にお越しください。
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※記事作成当時のエビデンスに基づくもので最新のものと異なる可能性があります。