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ハムスターの皮膚炎について│かゆがっていたら要注意

ハムスターも犬や猫と同じように、皮膚炎になることがあります。
ただし、皮膚に炎症を起こす病気はいくつかあるため、痒みを治めるには動物病院で検査し、原因にあった治療を施さなければいけません。

今回はハムスターの皮膚炎について、原因ごとに特徴をまとめました。
ケージの中で痒がっている様子がみられたら、なるべく早く動物病院を受診しましょう。

皮膚炎を起こす病気

細菌性皮膚炎

細菌性皮膚炎は、レンサ球菌やブドウ球菌、大腸菌などの感染によって起こる皮膚炎で、ケージで皮膚が引っかかる、同居個体に咬みつかれる、飼育環境が衛生的ではない、といった原因で発症します

症状としては皮膚の赤み、脱毛やフケがみられ、浸出液によって毛が濡れたようにみえることもあります。

治療には抗菌薬を投与します。
細菌性皮膚炎の場合、ケージ内の凹凸をなくす、こまめにケージを掃除する、といったことで予防できます。

ニキビダニ症

ニキビダニ症は、ニキビダニ(毛包虫とも呼ばれます)の感染によって起こる皮膚炎です。

健康であれば無症状ですが、他の皮膚の病気、あるいは腫瘍などの発生に伴って皮膚の免疫機能が落ちると症状が現れます
ゴールデンハムスターでは特に臀部(お尻のあたり)で毛が抜けたり、皮膚が赤くなったりします。
一方でジャンガリアンハムスターでは、首から背中にかけて症状がみられることが多いです。

治療には駆虫薬を投与します。
多くのハムスターが健康でもニキビダニをもっているため、予防は難しい病気です。

アレルギー性皮膚炎

アレルギー性皮膚炎は、床敷の木製チップ(特に松や杉などの針葉樹)、あるいは食事などがアレルゲンとなって起こる皮膚炎です。

症状としてはおなかや胸に強い痒みがみられ、皮膚が赤くなって毛が抜けます

通常は床敷や食事の種類を変えれば、すぐに症状が改善します。
チップに関しては、広葉樹のもの(ポプラやユーカリなど)、ペーパーチップ、コーンチップなどは安全性が高くお勧めです。

まとめ

今回ご説明したように、ハムスターの皮膚炎には様々な病気が関わっている可能性があります。
これ以外にもゴールデンハムスターでは皮膚型リンパ腫という腫瘍が原因になっていることもあるため、ご自身で判断せず、痒みがみられたら当院の獣医師にご相談ください。

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※記事作成当時のエビデンスに基づくもので最新のものと異なる可能性があります。