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犬と猫の皮膚検査について|痒みや脱毛に悩む愛犬・愛猫のために!

愛犬や愛猫の皮膚や被毛の変化は、飼い主様にとって最も目につきやすく、気づきやすいサインの一つです。
ただし、犬や猫が脱毛やかゆみを示す理由は多岐にわたり、それぞれに適した治療法が必要となります。そのため、動物病院で皮膚検査をして原因を突き止めることが重要になります。

今回は、犬と猫に対して実施する皮膚検査とはどういったものなのか、どんなことがわかるのか、といったことを中心にご紹介します。

皮膚検査とは?

皮膚検査とは、皮膚や被毛の状態を調べるための大切な手段です。

皮膚の病気は、細菌や寄生虫による感染、アレルギー反応、ホルモンの不均衡、さらには腫瘍といった多岐にわたる要因が含まれており、それぞれの原因に応じて適切な治療計画を立てることが重要です。
そのため、目で見て飼い主様にお話を聞くだけでなく、実際の皮膚の状態を科学的な方法で正確に評価することが、正しい診断には不可欠です。

 

皮膚検査の方法と目的

皮膚検査には以下のような方法があります。

<皮膚掻爬検査>
皮膚を専用の器具で引っ掻き、顕微鏡で観察する検査です。
皮膚の中にいる疥癬(ヒゼンダニ)や、ニキビダニなどの寄生虫を検出するために行います。
皮膚に侵入した寄生虫を掘り出す必要があるため、検査の際すこし痛みが生じる場合があります。

<抜毛検査>
ピンセットや毛抜きを使って毛を抜き、顕微鏡で観察する検査です。
ニキビダニなどの寄生虫を検出し、脱毛の原因を探る目的で行います。

<セロハンテープ試験>
皮膚にセロハンテープを押し当てて、顕微鏡で観察する検査です。
皮膚に存在する細菌や寄生虫を見つけ出すために行います。

<ウッド灯検査>
ウッド灯と呼ばれる紫外線で病変部の毛を照らす検査です。
皮膚糸状菌症という真菌(カビ)の診断に有効で、30〜50%程度の確率で青りんご色に光ることが知られています。

<培養検査>
皮膚症状の原因となっている細菌や真菌(カビ)の菌種を特定する検査です。
適切な抗菌薬・抗真菌薬を選択するために行います。

<皮膚生検>
皮膚を一部採り、組織を観察する検査です。
上述の検査で皮膚症状の原因がわからないときに利用され、皮膚の腫瘍などの診断にも役立ちます

<その他の検査>
皮膚そのものを対象とする検査ではありませんが、脱毛やかゆみの原因を探るため、ホルモン検査やアレルギー検査を実施することもあります

 

注意事項

皮膚掻爬検査では、皮膚の中に隠れている寄生虫を見つけ出すために強く引っかく必要がありますその過程で、一時的に血がにじむことや、若干の痛みを感じる場合がありますが、表面を弱く擦っただけでは正確な診断はできないため、ご理解いただきたいと思います。

また、検査結果が出るまでには、検査の種類にもよりますが、一定の時間が必要です。
特に、真菌による感染症の診断には培養検査が必要となりますが、これには簡易キットを使用してもおよそ2週間程度かかる場合があります。
診断に時間がかかることに対しても、ご理解とご協力をお願い申し上げます。正確な診断と適切な治療のために、これらの手順が不可欠であることを、心からご理解いただければ幸いです。

 

まとめ

皮膚の症状はさまざまな病気によって引き起こされるので、正確な診断と効果的な治療を行うためには、皮膚検査が非常に重要になります。

当院では皮膚科特別診療を設けており、経験豊富な専門医が丁寧に診察し、皮膚の状態に最適な治療法をご提案いたします
かゆみや脱毛など、皮膚に関するお悩みがございましたら、ぜひご相談ください。

 

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※記事作成当時のエビデンスに基づくもので最新のものと異なる可能性があります。