CLINICAL DEPARTMENT

診療科別

DAIGO PET CLINIC

犬の甘噛みについて|甘噛みする理由やしつけの方法は?

甘噛みとは、弱い力で飼い主さんの手や家具などに噛みついてしまう行動で、特に成長期の子犬で多く見られます。しつけが十分でないと、成犬になった後も続き、周囲とのトラブルや飼い主さんのケガにつながってしまう危険性があります。
そこで今回は、甘噛みをする理由や噛み癖を治すためのしつけについて解説します。

甘噛みする理由

犬が甘噛みをする理由として、以下が挙げられます。

・犬本来の習性

犬は社会性をもつ動物であり、犬同士であれば仲間とのコミュニケーションや遊びの中で噛むことが一般的です。これは犬同士の関係を築くための重要な手段であり、人間との関係を築くためにも使われる手段です。

・遊びの一部

子犬期から成犬にかけて、甘噛みは遊びの一部として行われます。子犬同士がお互いに噛み合うことで社会的スキルを学び、遊びを通して成長します。飼い主との遊びでも同様で、犬は口で触ることで遊びを楽しむことがあります。

・興奮

犬は興奮したりエネルギーを発散したりする際に甘噛みを行うことがあります。特に運動不足や刺激不足の場合、興奮をコントロールするための手段として噛むことがあります。

・かまってほしい欲求

犬は注意を引きたいときや孤独を感じたときに、甘噛みを通じて飼い主の注意を引こうとすることがあります。

・飼育環境によるストレス

環境の変化やストレスが高まると、犬は甘噛みを通じて不安や緊張を表現することがあります。特に新しい場所へ移動したり、人や動物との接触が増えたりすると、これらの行動が多く見られることがあります。

・乳歯の生え替わりによるむずがゆさ(子犬)

子犬期には乳歯が生え替わる過程で歯茎がかゆくなることがあり、甘噛みはそのかゆみを和らげる手段として行われることがあります。

 

甘噛みと本気噛みの違い

甘噛みは先ほど解説した理由で行われるので、犬には傷つけようとする意図はなく、弱い力でカプカプと噛みつきます。

一方で本気嚙みは、恐怖や自己防衛本能から力を込めて噛みつく行動です。犬種によっても異なりますが、小型犬でも顎の力は人の約5倍といわれているため、大きな傷を負ってしまいます。

 

甘噛みを治したほうがいい理由

子犬のときは顎の力も弱く、甘噛みされてもそこまで痛みは感じないため、かわいらしいと思ってそこまで気にすることはないかもしれません。

しかし、甘噛みをずっと許してしまうと犬は人や物に噛みついてもいいと学習してしまいます成犬まで成長して顎の力が強くなると、犬は甘噛みだと思っていても、飼い主さんや他の人を傷つけてしまう可能性もあります。そのため、様々なことを学習する子犬の時期にしつけを行い、噛み癖を治す必要があります。

 

甘噛みの治し方、しつけの方法

ブリーダーやペットショップから犬をお迎えしたら、なるべく早めにしつけを始めることをお勧めします少なくとも1歳になるまでに終わらせるとよいでしょう

子犬の甘噛みは正常な行動なので、噛むことそのものを叱ったり止めさせたりすることはできません。噛みつく欲求を満たすためには、ガムやコングなどのおもちゃを活用します。単純な構造だとすぐに飽きてしまうため、コングの中にフードを入れて長時間遊べるような工夫を行うとより効果的です。もし子犬が噛んではいけないものに噛みついてしまう場合は、代わりにおもちゃを与えましょう。

コング(中にフードやおやつを入れて興味を引ける犬用の知育玩具)

 

こうしたしつけはご自宅でも可能ですが、生活状況や犬の性格によってはうまくいかないこともあります。そうしたときには、当院のしつけ教室やパピーパーティーのご利用もご検討ください。

 

まとめ

犬の甘噛みは、子犬のときにしつけをしておかないと、成犬になってから問題を起こすきっかけになってしまう可能性もあります。犬が様々なことを学習する若いうちに、人や物を噛んではいけないと教えてあげることも飼い主さんの役目の1つです。ご家庭でのしつけが難しい場合は、獣医師に相談してみましょう。

 

■犬のしつけ教室のご案内
豊田中央医療センターでは ドッグトレーナー兼動物看護師による犬のしつけ教室を実施しております!
愛犬の困った行動にお悩みの飼い主様必見です!
当院または併設のペットサロンを利用したことのある方限定のご案内となります。
犬のしつけ教室のご案内はこちらから

 

■愛知県の豊田市、岡崎市、日進市、名古屋市名東区で動物病院をお探しの方はダイゴペットクリニックへお越しください!
豊田中央医療センターの病院案内ページはこちら
岡崎大和院の病院案内ページはこちら
日進オハナ院の病院案内ページはこちら
名古屋名東院の病院案内ページはこちら

 

■秋でもノミやマダニには気をつけましょう!
秋になると暑さも落ち着き、犬や猫を連れてお散歩やレジャーにお出かけする機会も増えるでしょう。その際はノミやマダニにご注意ください!一般的にノミやダニは夏に活動的なイメージがありますが、春から秋にかけて、あるいは冬でも被害があるため、ノミ・マダニ予防をしっかり行うようにしましょう!
ノミやマダニについてはこちらでも詳しく解説しています

 

※記事作成当時のエビデンスに基づくもので最新のものと異なる可能性があります。