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犬と猫の食物アレルギーについて|かゆがる、下痢などは食物アレルギーかも?

犬や猫に多いアレルギーとして、食物アレルギーが知られています。私たち人間でも同じですが、アレルゲンとなる食物(例えば牛肉や卵など)を摂取することで、体の中の免疫細胞が反応し、様々な症状が現れます。

今回は犬と猫の食物アレルギーについて、その原因や症状、ご自宅での食事管理の方法などを解説していきます。

 

症状

体質によっても異なりますが、皮膚のかゆみや赤みといった皮膚症状、あるいは下痢や嘔吐などの消化器症状が起こります。特に皮膚症状は、眼の周りや唇、肛門周囲、耳、手足の先、脇の下などによくみられる特徴があります

いつも与えているフードにアレルゲンが混ざっている場合は慢性的に症状が現れますが、おやつなどの時々食べるものが原因の場合は摂取から1~3日後に起こる場合もあります。

 

原因

食物アレルギーはその名の通り、食べ物に対するアレルギー反応が原因で発生します。アレルゲンとなる主な食べ物には、肉(牛肉、鶏肉、豚肉)、卵(卵白、卵黄)、乳製品、小麦、大豆、トウモロコシなどがあり、具体的には食べ物に含まれているタンパク質が主な原因と言われています。

 

対処法とご自宅での食事管理

皮膚のかゆみや下痢・嘔吐などの症状が続く、あるいは特定の食べ物を食べたときに症状が現れるようであれば、早めに動物病院の受診をお勧めします。
そして、アレルゲンが入っていないフード(除去食)を与えていただきます。こうした食物アレルギー用のフードは各社から販売されています。

 食物アレルギー用のフードを利用して1週間くらいでフードを切り替えて、2カ月ほど除去食のみを与えていただきます。その際は、おやつや歯磨きガムなども控えるようにしましょう。
その後、これまで食べていた食物を添加する、あるいは以前のフードに戻すことにより、痒みが再発すれば、食物アレルギーと診断することができます。
もし下痢が起きたら違うフードを試す必要があるため、獣医師までご相談ください。

犬や猫の食物アレルギーの確定診断には除去食試験による改善所見と、負荷試験による悪化初見が必要です。
他の診断としては血清特異的IgE検査、リンパ球反応試験がありますが、いずれの検査の場合も陽性であることと食物アレルギーであることはイコールではない(陽性および陰性的中率に関する大規模な調査が不足している)ため、除去食試験によって裏付けを取る必要があります

猫の除去食は犬よりも少ないのですが、基本的な考え方は犬と同じで、普段食べているフードの原材料と異なる系統のフードを与えます。

 

予防法

症状が現れなければ何が原因になっているのかはわかりませんが、アレルゲンになりやすい食物をなるべく含まないフードを選ぶことは予防につながるでしょう。ダイゴペットクリニックではアミノペプチドフォーミュラやアミノプロテクトケアを使用しています。

 

まとめ

皮膚のかゆみや下痢・嘔吐といった症状は他の病気でもみられるため、動物病院で検査をしなければその原因はわかりませんご来院時には、普段どんなフードやおやつを食べているのかなど、わかる範囲でお伝えいただけますと、診断や治療に役立ちます。またアレルゲンが特定されてから除去食による管理をしっかりと行うことが重要です。

 

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■秋でもノミやマダニには気をつけましょう!
秋になると暑さも落ち着き、犬や猫を連れてお散歩やレジャーにお出かけする機会も増えるでしょう。その際はノミやマダニにご注意ください!一般的にノミやダニは夏に活動的なイメージがありますが、春から秋にかけて、あるいは冬でも被害があるため、ノミ・マダニ予防をしっかり行うようにしましょう!
ノミやマダニについてはこちらでも詳しく解説しています

※記事作成当時のエビデンスに基づくもので最新のものと異なる可能性があります。