犬と猫の歯科検診について|定期的な歯科検診を受け、健康寿命を延ばしましょう
「お口の中が臭い」「歯がグラグラしている」など、犬や猫の歯の問題でお悩みの飼い主様はたくさんいらっしゃいます。このような状態を未然に防ぐためには、定期的な歯科検診を受けることが非常に重要です。
検診ではお口の中や歯の様子をチェックし、場合によっては麻酔下で歯をきれいにすることもあります。この処置を行うことで歯周病の進行を防ぐことができ、歯を失うリスクを減らし、結果的に愛犬や愛猫の健康寿命を延ばすことができます。
今回は犬と猫の歯科検診について、その必要性や推奨される頻度、方法、注意点などをご説明します。
目次
歯科検診とは?
歯科検診はお口の中と歯の健康を保つため、定期的に実施する検査のことです。お口の中を目視するだけでなく、歯石の除去(スケーリング)や口腔内の洗浄なども実施します。
スケーリングを実施する場合は麻酔下での処置となるため、全身の状態を確認するために、血液検査や画像検査を同時に行っていただくことをお勧めしています。
客観的に口腔の状態を評価するツールも活用できます。ダイゴペットクリニックではオーラストリップを導入しています。
歯科検診の必要性
以前こちらの記事で、犬や猫では3歳以上の約8割が歯周病を患っているとご紹介したとおり、犬や猫は歯のトラブルが多いことが知られています。
また、多くの飼い主様がご自宅で何かしらのデンタルケアを実施していただいているとは思いますが、犬や猫の歯垢(プラーク)は溜まりやすく、数日ほどで歯石と呼ばれる固まった状態になります。
さらに、歯周ポケットや奥歯はご自宅ではなかなか手入れがしづらく、ご自宅での手入れのみで愛犬や愛猫のお口の中をきれいに保つことはとても難しいです。こうした理由から、動物病院で歯科検診を受けていただくことが大切です。
もし歯科検診を受けなかったら、どうなってしまうでしょうか。ご自宅で発見できない歯のトラブルが知らぬ間に進んでしまい、見つかったときには抜歯するしかない状態になってしまう危険性があります。それだけでなく、歯周病は心臓や血管の病気、糖尿病にも関係するといわれています。
歯科検診の頻度
当院では少なくとも1年に1回の歯科検診を受けていただきたいと考えております。
ただし、ご自宅でデンタルケアがあまりできておらずご不安に感じている場合や、子犬・子猫で歯の生えかわりがある場合などは、よりこまめに歯科検診を受けていただくとよいでしょう。
注意事項
・スケーリングを行う場合は、必ず全身麻酔下での処置となります。
・歯科検診で重度の歯周病が見つかった場合、抜歯する可能性もあります。
まとめ
歯科検診は、歯だけでなく全身を健康に保つために必要な検査です。ご自宅でのデンタルケアとあわせて、歯科検診で歯の状態を確認し、定期的にスケーリングを実施することをお勧めします。
■当院では他にも様々な検査を行っており、こちらで解説しています
・犬と猫の眼科検査について|目の健康を守るための大切な検査
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・犬・猫の健康診断について
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