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犬と猫のストレス解消法|ストレスサインを見逃さないで!

私たち人間と同じように、犬や猫でもストレスが溜まることがあります。
飼育環境がストレスの原因になることが多く、ストレスが溜まると行動に変化が表れたり、病気にかかりやすくなったりするため、日頃のケアによってストレスを解消することが大切です。

今回は犬と猫がストレスを感じているときの様子やその原因、さらには解消法や予防法などをご紹介します。

ストレスを感じているときの様子

犬や猫がストレスを感じていると、以下のように行動に変化が見られます。

<犬の場合>
・過剰な吠えや掘り行動
・食欲不振や過剰な食欲
・不安そうに震える、逃げ隠れる
・皮膚を舐め続ける、噛み続ける

<猫の場合>
・過剰な毛づくろい
・食欲不振
・隠れる、攻撃的になる
・トイレ以外で排泄する

ストレス状態が長く続くと身体的、精神的な健康面に影響を及ぼす危険があるため注意が必要です。

 

ストレスの原因

なぜ犬や猫はストレスを溜めてしまうのでしょうか? その多くは、飼育環境の不備や変化が理由になっています。
具体的には、以下のような問題が挙げられます。

飼い主の長時間不在長時間の留守番は愛犬や愛猫に不安を引き起こし、コミュニケーション不足によるストレスを抱えさせる原因となります。特に社会性の高い犬は、人とのふれあいが少なくなると強い孤独を感じてしまいます

運動不足犬の場合、散歩が不足するとエネルギーが発散できずにストレスが溜まります。猫の場合、室内で運動できる遊具やスペースが不足していると、退屈を感じてストレスを溜めることがあります。

周囲の騒音工事の音、雷、花火などの大きな音や予期しない騒音は、犬や猫にとって非常にストレスフルです。犬や猫は音に敏感であり、これらの騒音が繰り返し発生すると不安や恐怖を感じます。

生活環境の変化引っ越しや家族の増加(赤ちゃんや新しいペットの導入)など、生活環境の大きな変化はストレスを与えます。犬や猫は環境の変化に敏感で、新しい状況に適応するのに時間がかかることがあります。

 

ストレスが溜まるとどうなる?

ストレスが溜まると、犬や猫には行動の変化が見られるだけでなく、病気にかかりやすくなります。

ストレスによって発症しやすい病気としては、舐め壊し脱毛があります。犬や猫が自分の体を過剰に舐めることで、皮膚が傷つき、炎症や感染症を引き起こすことがあります。また、過剰な毛づくろいや噛みつきにより、毛が抜け落ちることもあります。
皮膚症状以外に猫では、ストレスが原因で特発性膀胱炎を発症することが多くあります。

舐め壊しについてはこちらで解説しています
脱毛についてはこちらで解説しています
膀胱炎についてはこちらで解説しています

 

ストレスの解消法

ストレスの解消法として重要なのは、その原因を断つことです。ただし、ストレスの元となっている出来事を見つけ出すのが難しい場合や、対応後も病気や行動の改善が見られない場合もあります。そういったケースでは、お薬やサプリメントによって対処する方法もあります。

当院では、フェロモンを含む製剤であるアダプティル(犬用)フェリウェイ(猫用)をご用意しています。これらの製剤は、ストレスを感じている犬や猫に対してリラックスできるようにサポートします。
スプレータイプや設置タイプ、首輪タイプなどがあるため、用途や状況によって使い分けられることも特徴的です。

また環境変化によるストレスに対してのサプリメントとして、ジルケーンもおすすめしています。

ジルケーンについてはこちら

 

ストレスを溜めないために

ストレスを溜めないためには、日々のケアが肝心です。
まず、運動時間や遊ぶ時間を十分に確保することが大切です。犬の場合、毎日の散歩や遊びを通じてエネルギーを発散させることが重要です。猫の場合は、キャットタワーやおもちゃを使って室内での運動を促進しましょう。これにより、身体的な健康を保つとともに、精神的なストレスを軽減することができます。

また、犬や猫の寝床は静かで安心できる場所に設置することを心がけましょう。騒音や人の出入りが少ない場所に寝床を置くことで、リラックスして休めるでしょう。
特に猫は高い場所を好む傾向があるため、キャットタワーの上などの静かな場所に寝床を用意するのが効果的です。

最後に、愛犬や愛猫とのスキンシップを大切にしましょう。撫でたり、話しかけたりすることで、愛犬や愛猫との絆を深め安心感を与えます。

 

まとめ

犬や猫がストレスを感じると、問題行動や病気を引き起こすことがあります。今回ご紹介したようなストレスサインが表れた場合、その原因を見つけ出して、できる限り改善することが大切です。

これらの原因に対処してもストレスが軽減されない場合や、症状が改善されない場合には、お薬やサプリメントを使用する方法もあります。
当院では、フェロモンを含む製剤などを準備していますので、ぜひご相談ください。

 

■ストレスに関連する記事はこちらで解説しています
犬の散歩をするときの注意点について|安全に散歩をするために
猫の粗相って対策できるの?|原因や対処法も解説
犬が自傷行為をしてしまう理由について|ストレスや病気が主な原因
吠える原因に対しての対策が重要|無駄吠えの原因と対策について

 

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※記事作成当時のエビデンスに基づくもので最新のものと異なる可能性があります。