犬と猫の睡眠について｜睡眠時間の変化には病気やケガが隠れている可能性も
犬や猫が成長して健康に生きていくうえで、睡眠はとても大切です。
動物の睡眠時間は種類やライフステージによっても違いがありますが、犬や猫ではおおまかに半日くらいを費やしています。
健康であればぐっすりと眠っていますが、病気にかかって痛い・苦しい場合には、いつもより長く寝ていたり、逆になかなか寝られなかったりすることもあります。
今回は睡眠の重要性をお伝えするとともに、飼い主様がよく心配されることを中心に解説します。
目次
犬と猫の適正な睡眠時間
一般的には、成犬では12～14時間、成猫では14～16時間が適正な睡眠時間といわれています。
ただし、この数字はライフステージによっても変化します。子犬や子猫、老犬や老猫ではさらに長くなり、18時間近く眠ることもあります。特に幼齢期にはしっかりと睡眠時間を確保して、身体の成長を促すことが大切です。
一方で、高齢になると体力・筋力の衰えや代謝の低下から、睡眠時間を長くとる傾向があります。
病気やケガによる睡眠時間の変化
いつもより寝ている時間が長いときには、以下のような病気・病態が考えられます。
・骨折や脱臼といったケガによる痛み
・関節の病気（椎間板ヘルニアや変形性関節症など）による痛み
・がんや全身の感染症による健康状態の悪化
・甲状腺機能低下症（特に犬）による代謝の低下
逆に、いつもより寝ている時間が短い場合には、以下のような病気・病態が考えられます。
・心臓の病気：犬の僧帽弁閉鎖不全症、猫の肥大型心筋症など
・呼吸器の病気：犬の短頭種気道閉塞症候群、猫の猫喘息など
飼い主様が心配されるポイント
愛犬、愛猫の睡眠に関して、飼い主様が心配されるポイントを下記にまとめました。
・なかなか寝付けない
心地よく眠るためには、毎日散歩させて適度に運動し、適切な量のフードを与えて満腹感を得ることが肝心です。
また、人の行き来がよくある場所に寝床があると、動物は気になってしまい、寝られなくなってしまいます。落ち着いた環境をつくるためにも、寝床は静かなところに設置し、お気に入りのクッションや毛布などを敷いてあげるとよいでしょう。
・睡眠時間が短い、長い
先ほど挙げたような病気やケガの可能性もあります。ただし、犬や猫は私たち人間よりはるかに長く眠っていることが普通ですので、起きているときに異常がみられず適正な睡眠時間を超えていなければ、心配されなくても大丈夫です。
・寝ているときにピクピクする
睡眠は、レム睡眠（浅い眠り）とノンレム睡眠（深い眠り）に分けられますが、手足や口がピクピク動く現象はレム睡眠のときにみられるもので、発作やけいれんとは異なるので、ご安心ください。
・昼間に寝て、夜間覚醒する
高齢になり認知機能が低下すると、体内時計が乱れてしまい、睡眠のサイクルも不規則になってしまいます。そのため、日中の睡眠時間が長くなる代わりに深夜に起きてウロウロ徘徊したり夜鳴きをするようになります。
認知症の問題行動を軽減するために抗不安薬や鎮静薬を応用することがあります。またサプリメントを利用することもあります。ダイゴペットクリニックではアンチノールをお勧めしています。
犬や猫の介護について
犬と猫の認知症について
アンチノールⓇとは
まとめ
健康で過ごすためには、よく食べ、よく運動し、よく寝ることが重要です。睡眠時間の変化には病気やケガが隠れている可能性もありますが、まずは動物の生活スペースを改めて見直し、犬や猫がリラックスできる環境を整えてあげましょう。
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・犬が自傷行為をしてしまう理由について｜ストレスや病気が主な原因
・犬で最も多い心臓病｜犬の僧帽弁閉鎖不全症について
・犬の橈尺骨(とうしゃっこつ)骨折について
・膝蓋骨脱臼について
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